前書き
現職の職場では、私から見て「何か違和感がある」と思うような言動が時折見受けられます。それについて書いていきます。
新卒入社から年次が浅い社員を「1年生」「2年生」などと呼ぶ
新入社員だとしても、相手は社会人です。学生ではありません。 それを「1年生」「2年生」などと呼ぶのは、私からすると、相手を子供扱いないしは学生扱いしているように思えてなりません。 社会人であるはずの相手に対し、学生であるかのような呼び方をする… そのようなことをしていると、相手も「甘えが許される」「学生として振る舞う」。私としては、そう思えてならないのです。
もっとも、NTT通信工事元請企業の加入者線路工事を仕事とする場合、そのような振る舞いになるのも致し方ないと思える事情はあります。 「入社3年目くらいまでは現場作業員として現場経験を積む」というのが基本的なキャリアパスとなっている、という事情です。
NTT通信工事に限らず、建設の現場作業というのは筋金入りの技能職です。 経験の浅い技能職の場合、「まず仕事に必要な技能を習得させる」という観点から、「相手が社会人であっても、相手が学生であるかのようにものを教える」というのは普通にあるものです。
新卒入社から年次が浅い社員を「○○年目の子」と呼ぶ
「子」と呼ぶのに違和感があります。上記「○年生」と同様、相手を子供扱いしているように思えてならないのです。
社内ポータルサイトのプラットフォームが、2012年からアップデートされていない
2012年から2020年の間でも、Webを取り巻く技術動向は大きく変化しています。 具体的な変化としては、例えば以下の様な事柄を挙げることができます。
- 「Webブラウザへのプラグインのインストール」が必要となるWeb技術の衰退
- Internet Explorerの衰退、レガシー技術化
- Webデザインの前提条件の変化
「社内システムと従業員をつなぐためのプラットフォームとして、2012年当時のテクノロジーを使い続ける」というのは、「社員に進取性を求めてはいない」というメッセージだと受け取ることもできてしまいます。 …実際、現職企業の事業ドメインは「通信インフラの安定稼働」が最も求められるものなので、気風が保守的になることは否定できませんが。
部長クラスの管理職が、業務として長電話をしている
今どき「電話駆動の業務」というのは、コールセンター等の「電話応対そのものを主たる業務とする仕事」以外では駆逐されるべきものではないでしょうか。 そう考える理由は、例えば以下です。
- 口頭でのやり取りだと、どうしても「言った、言わない」という争いが避けられない
- 相当に注意を払わない限り、情報のやり取りが閉鎖的になる
- 「より広い範囲で共有されるべき事柄が、当事者間のみでしか共有されない」という事態の発生
- 「都合の悪い情報は隠すことができる」という考え方の一般化
- 同期型のコミュニケーション手段そのものが、受け手側の都合を考えないコミュニケーション手段である
- 業務で長電話をする側には、「受け手の時間を一方的に奪う」という事実への配慮はあるのだろうか
特に事業部門トップクラスの管理職がこのような長電話をしていると、それが「部署の気風」となってしまう恐れすらあります。 「業務において長電話は許される」という考え方が拡散することは、特に若手社員の未来にとって害悪となるのではないでしょうか。
「担当部長」「担当課長」「課長代理」「調査役」といった呼称が存在する
これらは「権限や職責とリンクしない、単に処遇上の称号」です。 このような称号の存在は、以下のような理由で事業運営に悪影響を及ぼしうるものです。
- 外から見て、「本当に権限があるのが誰か」というのがわからない
- 内から見て、誰が誰の本当の上司なのかわからない
- 従業員に「管理職が飽和している」というのを感じさせてしまう
- 特に若手社員が会社に幻滅・絶望する
このあたりの問題については、ダイヤモンド・オンラインの以下の記事でも言及されています。