自分が参加して見聞きしたことや、Togetterのまとめを参考にしてまとめてみました。
箇条書きを文章にするには、あまりに内容が濃密すぎます…。
概要
- 4月25日夜、六本木ヒルズ森タワー25階・株式会社メルカリ内会議室にて開催
- 六本木ヒルズに行ったのは初めて
- ビル25階到着後、エレベーターホール先から会場までの案内看板が足りない場所があり、経路に迷う場面があった
- 以下のフード類の提供あり
- ビールやハイボールを含むドリンク
- 弁当
- 会議室内装を含め、セッティングに配慮が感じられた
- テーブル付きの椅子というのは便利
- 場内Wi-Fiスポットの用意も抜かりなく
前半「技術書典6 非公式振り返り」
- 飛び出したたくさんのパワーワード
パネラーの人となり
- パネラーの中には、商業出版の著書が同人より先だった人が少なからずいた
- 湊川さんの商業出版著書、技術書典の数ヶ月前には買ってました
- 運用エンジニアはみんな面倒くさがり、ゆえに、自動化にメリットがある部分は片っ端から自動化する(ssmjp同人部)
- 技術書を集めるために技術書典を始めた主催(日高さん)
- しかし、主催の多忙さゆえに本を買いに行けないという本末転倒
- 湊川さんの「早割入稿で印刷費を浮かせることにより、さらに多くの冊数を印刷する。結果、自分の作品がもっと多くの人の手に渡る。みんなハッピー」という見上げた心意気
その他感想
- 極道入稿、ダメ、ゼッタイ!
- 割増料金を請求され、同人誌発行側の懐が寒くなる
- 印刷所の中の人の人間らしい暮らしを奪う
- 印刷所の中の人に無理をさせるため、印刷の質が確保できなくなり、トラブルに巻き込まれるリスクが高まる
- 最近の技術書典一般参加者の間で進む、同人誌志向から技術書志向へのシフト
- 一般参加者側が、かわいい女の子が表紙に描かれている本を敬遠する傾向が強まった
- 出展者側も、かわいい女の子を表紙に描くような本を出しづらくなった
- 「マンガでわかる確定申告」は、非エンジニアのサラリーマンにも結構引き合いがあると思う
- 金融リテラシーを高めたい程度には意識が高い一方、活字ばかりの本に尻込みする人はいるはず
後半「技術書を作るテクニック」
全体
- 飛び出したたくさんのパワーワード
- 自分の本が裁断されてメルカリに出品されていた(状態:非常に悪い)
- はてな技術書典部はあくまで部活です
- 仕事として本を書いても、給料上がらなくて悲しい
- パネラーは、知る人ぞ知る錚々たるメンバー
- パネラーさんからスライドが見えず、やりづらそうにする局面があった
出版プロセスについて
- 執筆プロセス自体には、商業も同人も大きな違いはない
- 商業出版の場合、企画会議によって没になる可能性があるのが違い
- 少なくともテック分野の書籍においては、マネジメントの観点からいえば、商業も同人も大きな違いはない
- マネジメントがまるで存在しない商業出版社も存在する
- 商業出版の中央値並みのマネジメントが行われている同人サークルも存在する
- 在庫管理に関する執筆者の責任は、同人のほうがむしろ大きい
- 頒布部数が大きくなってくると、個人の財力では大きすぎる在庫リスクを負うことにもなりかねない
- (参考)同人誌1トンの印刷コストと向き合うリスクマネジメント - ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん※なお当該事例における「1トン分売られた同人誌」は、後に商業出版されたそうです
- 印刷会社はリアルな存在である
- 中の人がいる
- 原則としてカレンダー通りに動く
- 同人系印刷所の宿命として、GW・盆・正月の3大連休前が仕事のピーク
- 商業出版物はページ数のルールが厳しい
- 印刷裁断方式の関係上、全体のページ数は8あるいは16の倍数でなければならない
- 全体のページ数および章ごとのページ数配分は企画段階で決定される
- 白紙ページの発生を嫌う向きも強いとのこと
- 技術系同人誌は、未だデファクトスタンダードな組版方法が存在しない
- ここでデファクトスタンダードとは、漫画系同人誌におけるCLIP STUDIOのような存在を指す
- 技術系同人誌の組版方法あれこれ
商業出版と同人出版の意味合いについて
- 「テック分野の最前線においては、商業出版のビジネス速度は、もはや技術進歩の速度についていけない」(山城さん)
- それでも存在する、執筆側・利用側から見た商業出版のメリット
- 商業誌の著書があれば、特に一般人を対象として見た場合、自分の経歴に箔がつく
- 一般人の例…自分の親兄弟友人
- 場合によっては転職活動における転職エージェント・採用担当者
- 一般人だけではなく、技術者同士の交流でも、商業誌の著書の存在は説得力を強める
- 履歴書・業績書に単著が書けるのはインパクトが大きい
- 商業誌の書籍があれば、新技術の導入に説得力をもたせやすい
- 商業誌の著書があれば、特に一般人を対象として見た場合、自分の経歴に箔がつく
- 商業出版・同人出版・技術書典の意味合いについて、日高さんの見解
- 「商業対同人の二項対立構図で捉えることに意味はない」
- 「届けたい人に届ける、中間を滑らかにつなげるのが技術書典」
- 商業出版社の定義は今後変わっていく
- 商業出版に中~上級者向けの書籍は少ない
- どうしてもマスマーケットを対象としなければならないから
- 中~上級者向けの書籍においては、逆にマスマーケットに背を向けるラムダノートのような版元が強い
- 学術出版が存在するほどに確立された学問ジャンルだと、また話は違ってくるかもしれない
- そこに同人出版の価値があるのでは、という話
- どうしてもマスマーケットを対象としなければならないから
なぜ本を買うのか
- 「人が書いたものが好き」(和田さん)
- 「物理的なものが存在することに価値を感じる」(Togetter上より)
- 版元に対する信頼
- 例…オライリーだったら外れはないだろう
- 「Webだとどうしてもまとまったパッケージ感が出せない」(高橋さん)
- 「あちこちつまみ食いというのは学習能率が悪い」(高橋さん)
- 個人的には、リニアとノンリニアという話につながってくると思う
技術同人誌と図書館のありかた
- 国会図書館は同人誌の納本も受け付けている
- (補足)コピー本は不可
- 「書司によるんじゃないかな」(Togetter上より)
- 「今この瞬間の技術情報って保存・保管するのめちゃくちゃ難しそう」(Togetter上より)