概要
交ぜ書きは何が問題か
上記は文化庁第20期国語審議会の審議経過報告のうち、交ぜ書きの問題について言及した報告です。
上記文化庁報告にあるように、漢語の一部をかな書きにする「交ぜ書き」という表記方法は、以下のような問題があります。
- 文脈により、読み取りにくい場面が発生する場合がある
- 語と語の境目がわかりにくくなる
- 語の意味を把握しにくくする
特に昨今は、一昔前に比べても交ぜ書きの問題が強調されるようになりました。 以下、交ぜ書きの何が問題かについて言及するWeb文書をいくつか示します。
NTTの仕様書における交ぜ書きについて
NTTの仕様書においては、漢字・かなの交ぜ書きが多用されています。 仕様書の作成にあたり、「専門用語を含め、常用外漢字の使用は可能な限り避ける」という方針が採られているためと思われます。
それも、重要かつ頻繁に用いられる概念について交ぜ書きが用いられる場合が多いです。 結果として、NTTの仕様書では、「交ぜ書きされた単語を目にする場面が非常に多い」というのが現実です。
隣接分野では交ぜ書きされない単語に対して交ぜ書きされるケースもあります1。 交ぜ書きというのは、ある意味「NTT用語の特徴」と言えるのかもしれません。
NTTの仕様書で使われている交ぜ書きの例
右側括弧内が漢字のみによる表記です。
特に「端子かん」という語が仕様書上で使われる機会は非常に多いです。端子かんは、NTT加入者線路における最重要の構成要素の一つであるためです。
また、「とう道」という語が使われる機会も非常に多いです。とう道は、管路・マンホール・ハンドホール等と並ぶ通信土木設備の主要な構成要素であるためです。
まとめ
- 漢語の一部をかなで表記することを「交ぜ書き」という
- 昨今、交ぜ書きの問題が強調されるようになった
- NTTの仕様書には交ぜ書きが多い
- 重要概念の交ぜ書きが多いため、仕様書上で交ぜ書きを目にする機会も多い
交ぜ書きに気持ち悪さを感じる人は、NTTの通信線路に関係する業務への従事は不向きかもしれません。