today::エンジニアに憧れる非エンジニア

今のところは、エンジニアとは言えないところの職種です。しかしエンジニア的なものの考え方に興味津津。

【まとめ】#ssmjp 2019年05月…石川朝久氏「Intelligence-Driven Incident Response という本を訳しました」

↑この本の出版に至る経緯についての話でした。

所属企業の理解・上司の許可

これらの事柄については、企業に所属する個人が、本業に関係する分野で、本業とは別の事業を行う場合に重要と認識しました。本業との利益相反が発生してはならないですし、所属企業に帰属すべき利益を特定社員が独占するのも問題ありますしね…。

洋書の翻訳にあたって、いかなる日本語表現を採用するか、その難しさ

表記ゆれ

同じ概念を指す外来語であっても、表記ゆれが存在することは、皆さんイメージできるかと思います。「コンピューター」と「コンピュータ」とか。しかしながら、出版物でこのような表記ゆれが存在すると、「本当は違う概念を指しているのではないか」といった疑問が出てきてしまい、スムーズに読み進めることができなくなる。これも皆さんイメージできるかと思います。ゆえに、そうした表記ゆれはゼロにしたい。しかし、執筆活動自体も人間の所業だから、特に長文になると、非正規な表記ゆれの混入はおそらく避けられないのでしょう。

非正規な物事に対して登場するのが、人間の注意力に依存する手法です。排除したいんだけど排除できないやつですね。石川氏も、「自分のスキルでできる範囲では自動化したが、ときには目grepのような手法を使わなければならなかった」という趣旨の話をしていました。

新しい概念に翻訳を与えること

IT関係の洋書の翻訳においては、新しい概念を表す原語表現に対し、対応する日本語表現が存在しない場合も多いです。そうした概念に言及している書籍を翻訳する場合、自分が使った表現がデファクトスタンダードになりうるので、どのような翻訳をするかの責任は重い、とのことでした。

洋書の翻訳、やってよかったこと

石川氏は、「トピックへの深い理解が生まれた」という話をしていました。私も、「他人に説明するには、自分自身が説明対象の内容について深く理解していなければならない」というのはわかります。しかも、特に知識レベルが違う人を相手に説明するとなると、それが非常に難しいのです。

「パーソナルブランディングになった」という話もありました。【CROSS Study #2】技術書典6非公式アフター ~自分たちで作る技術書の世界~ において、「自著商業誌の出版は、自分の経歴に箔がつく」という趣旨の話を聞いていたので、「やはりそうなのか」と思った次第です。「様々な場所で自著商業誌出版の話ができる」とも言及されていました。