today::エンジニアに憧れる非エンジニア

今のところは、エンジニアとは言えないところの職種です。しかしエンジニア的なものの考え方に興味津津。

NTT通信建設業界における、NTT以外の発注による工事の扱い

概要

NTT通信建設業界に属する各企業の売上は、NTT発注工事のみで少なくとも50%前後を占めます。一方で、「NTT通信建設業界に属する企業がNTT以外の事業者が発注する工事を受注する」というケースも当然出てきます。そうした「NTT以外の事業者が発注する工事」に関して、NTT通信建設業界には以下のような業界特有の語句が使われます。

  • キャリアビジネス
  • 民需工事

当エントリでは、上記2つの語句について解説していきます。

キャリアビジネス

NTT通信建設業界においては、「NTTグループ以外の電気通信事業者1が発注する電気通信設備工事に関する事業」を指します。

キャリアビジネスとNTT発注通信設備工事は、工事種別としては「電気通信設備工事」で共通である一方、以下のような相違点があります。

  • キャリアビジネスには、全国大手3グループ以外の元請受注事業者2が存在する
  • NTT発注の通信設備工事に比べ、全体の市場規模が小さい
  • NTT発注の通信設備工事に比べ、発注者別の市場規模が小さい

民需工事

NTT通信建設業界においては、以下のような概念を指します。

文脈により、「民需工事」という言葉が何を指すかは異なる場合があります。具体的には、以下のような要素が文脈依存となる要素です。

民需工事」という表現は、「通信建設全国大手3グループが、その事業運営をNTTに強く依存している事実」を体現しているとも解釈できる表現です。特に「NTTグループ発注の電気通信設備工事」の対置概念として「民需工事」の語を用いた場合、そのような特徴は顕著に現れます。


  1. KDDIソフトバンク等、かつて新電電(NCC)と呼ばれた固定通信事業者」「NTTドコモ以外の移動体通信事業者」などを指します。

  2. NTT東西発注の通信設備工事は、「電気通信設備請負工事競争参加資格」の存在により、全国大手3グループに属する通信建設会社以外の事業者が元請受注できないようになっています。